6.良い香りはやはり良いということ

   ある日、お釈迦さまが弟子たちを連れて歩いておられたときのことです。道端に一本の縄切れが落ちているのに気付かれました。

   そこで弟子のひとりに「その縄を拾って臭いをかいでみなさい。どんな臭いがするかね」と質問されました。

   弟子は「はい、何やら嫌な臭いがいたします」そう答えました。

   しばらくすると今度は一枚の紙切れが落ちています。お釈迦さまは先の弟子に同じ問いかけをしました。

   「はい、これはとても良い香りがいたします」

 そこで静かに語られました。

   「弟子たちよ、縄も初めから嫌な臭いがしていたのではない。そのような臭いのものを縛っていたからだよ。紙切れも同じだ。よい香りのものを包んでいたからそのような香りのする紙きれになったのだ。

   お前たちもつとめてよき友をもたねばならない」


  香りの好みは様々ですし、個性的なにおいもまた生かし様ですばらしい効果をもたらしてくれるものです。

これらと出会うこと、これが縁ということです。

 

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   この春、さまざまな新生活が始まります。新入学、新社会人、転職、思い切って起業の道を選んだ方もおられるでしょう。ここにこれまでとは違う人との出会い、関わりあいが生まれて来ます。

   せっかく縁が結ばれるのなら素敵な香りの『花』と出会いたいものですね。そしてもちろん、自分自身もそんな『花』となりたいものです。