まずはここが入口。

朝霧ロード(案内マップ参照)から進入します。入口にある高城交流センターの看板のある建物が目印です。ここより一番上の駐車場まで車で登って来てくださいね。

  山門とそばにある本堂兼休憩所です。法要などはここで済ませます。ご参拝のあとはごゆっくりとお茶のお接待をお受け下さい。常連様はお弁当持参でお出でになりますよ。この山門から約200メートルの参拝道が続きます。島津家菩提寺との関係からでしょうか、○に十文字のお馴染の家紋が彫られています。なんとも不思議な姿をした石の門というのが最初の印象です。

山門付近に杖を置きました。お朋(とも)杖と命名ー観音さまとともに歩む杖です。大小長短お好みの物を選んでご利用下さい。間伐した木や竹を利用していますので多少曲がったりでこぼこしていたりしますがそこもまた味のあるところ。参道往復に思う存分の自然を吸収してお帰り下さい。

山門のすぐ脇と20mほど先に岩の中から出てきた不思議な丸石が置いてあります。円満玉子石と名付けました。まるで磨いたように綺麗な表面と丸い形の石が硬い岩の中に包まれています。

 お堂までの道のり前半はこの谷川が心地よいせせらぎの音を奏でながら迎えてくれます。季節によって水量が変化しますが枯れることはありません。雨期で増水したときはその激しく打ち付ける音に悩みもイライラも砕き消されていくようです。自然は実にすばらしい。

 道程の中間あたりにこの岩があります。その形から亀岩(石)と呼ばれており、ここの山号が亀石山とあることにも関係があるのかも知れません。この岩に触れて願い事をすれば叶うという言い伝えがあり手を当てている姿を目にします。

 参道の後半は観音堂へまっすぐにつながる石段が続きます。急傾斜ではありませんが最初はかなりきつく感じます。古くを知る人によると途中で休むと安産祈願にならないと伝えられていたそうです。これくらいで音を上げていたらお産は出来ないよ、という喝入れだったのでしょう。なお、この石段は百九段あります。煩悩の数百八をもう一歩越えるとそこには観音さまが笑顔で迎えて下さいます。がんばって登りましょうね。

いよいよ観音堂に到着です。深い緑の中に静かに佇むお堂ですが、そのあざやかな朱色が何とも不思議な印象を与えてくれます。さあ、扉を開けてお参りしましょう。

斜面岩の左側に一本の古木が静かに立っています。樹齢は分かりませんがかなり年数が経ったものと思われます。石段を登りきった所にあり幼木の頃から幾人もの参拝者を出迎え見守ってきたのだと思うと手を合わせずにはいられません。御神木として大切にお祀りしています。最近虫による影響で一部が枯れ始めましたので枝落としを行いました。

観音堂に向かって左手にこの岩の斜面が現れています。表面に円形や亀甲形をした文様がありたいへんめずらしく不思議な岩肌です。昔、開創時にお堂を建てる折に神の乗った馬が現れ蹴散らしてこの土地を拓いたという伝説があり、その時のヒヅメの跡だそうです。

「ゴン太」と申します。2009年1月18日の夜、奥の院観音堂で見回りの住職と遭遇。人が恐かったけど、まともに食べてなかったからまずはご飯を頂くことに。不安も解けてきたのでこのままお寺にお世話になることを決意しました。まあ、お礼と言っては何ですが得意の鼻と足を使ってサル対策に貢献している毎日です。会いにきてくださいね。「ゴン!ゴ~ン!!」って声をかけてください。お待ちしてます。住職は月の18日は観音様のご縁日なのできっと仏さまからの授かりものと信じ込んでくれています。その真実はこのボクしか知らないんですよ。

まさに玉子石の出産、誕生です。観音寺は安産ご利益のお寺ですのでその願いにぴったり。丸石をなでるだけでも何だか気持ちよくなります。

今のボク。詳しい年齢はわからないんですが、お寺にきて9年経ちました。顔もなんだか白くなってきた。住職もなんだか白いものが目立ってきてます。お互いにオヤジになってきましたよ。

2020年5月30日永眠いたしました。これまで愛していただきありがとうございました。

2018年6月撮影