光野浩一、某日の記憶のかけら。


Nov.20th.2016

鹿児島・久し振りの霧島アートの森、宮島達男展。

 

以前、アルティアムでの過去作を観た時、「ミーハーだなあ」と思った。それは決して馬鹿にしている訳ではなく、現代美術に出会い、刺激を受け、ひと通りを実践してみるといった学生時代の血の滾りや軽みに対する共感だ。

様々な表現に憧れつつも拘りが強かった自分からすると、それがつまみ食いのようなものであれ、彼のフットワークの軽さには微笑ましい羨望を覚えたのだ。

今やストイックにカウンターに向き合いながらも、展開・サイズ共に膨らみ続ける彼の作品。「カウンター・スキン」の巨大さと有機的なゆらぎはどうだ。これは間違いなく、今の彼にしかできない事なのだ。

 

(*一方で、紙幣にドローイングを施した作品には共感することができなかったが…)。