方そぎの　千木は内外に見えねども
　心も同じ　伊勢の神々

只今　此処許に手力雄の命と　仰せられ候者は　如何なる神名にてまします。

此処に現じ候者は白塔の大神と申す　翁にて候、岩戸の御前にて御物語りなされ候。

畏まって候、天をそれ外鐘魔に受け　抑天地開闢より此の方　八百万神の住む所也　この神達は皆　敬神の神明の国の創め　葦の葉生じたるに依って豊葦国と申す、又　日本国と申すは天を照らすが由縁也。この所に伊邪那岐　伊邪那美　二神御座候は如何なる事と思し召し候はん　王姫の敬神也　又　天の大神是なり　然らば南天の鉄塔の内　金剛去ったと言辞給えば開かせ給えと悠々　この榊をば大神宮に献じ奉らん