1 種 別 登録有形文化財 33-0056
2 名 称 岡山禁酒会館
3 所在の場所
岡山市丸の内1丁目1番地157
4 構造、形式大きさ
木造3階建、スレート葺、建築面積145u
5 所有者の氏名又は名称 財団法人 岡山禁酒会館
6 説 明
岡山禁酒会館は、岡山城西の丸西手櫓に隣接しており、昭和20年の空襲による焼失を免れた数少ない建物である。窓枠や内装の一部が改修されているものの、外観や構造等はほとんど手を加えられておらず、建築時の状況をよく残している。『財団法人岡山禁酒会館の過去と現在』(昭和9年12月作製)には、大正12年2月に竣工したことが写真を載せて明記されている。当時は、岡山禁酒会の定例会、講演会、展覧会場及び強化運動者の宿舎として使用された。
構造は、木造3階建で、寄棟造・スレート葺(一部鉄板葺)の屋根は3階部分で腰折風に処理する。ドイツ壁風と白タイル張を組み合わせ垂直性を強調した正面の意匠とあいまって、市街地の歴史的景観の象徴となっている。
なお、禁酒運動は全国的な広がりを見せたが、「禁酒会館」と明記した建物は他に例が無く、岡山における禁酒運動の高揚を偲ばせる建物でもある。現在は、1階は店舗、2階は貸事務所として使用されている。