九州コンテンポラリーアート2012 熊本展
2012.5.22~27 熊本市・熊本県立美術館分館 |
INSTALLATION “SPINNING WHEELS (KMJ)” |
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展示室内の一隅。床面近くに白いジオラマ数台が浮いている。 観客はここで作品を体験する。 |
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ジオラマはすべてよく知られたボードゲームの部品の集積で構成されていることがわかる。盤面には道が暗示されるだけの空きと、所々パーツの型のみが抜かれた場所が見られる。 |
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壁面の低い場所に、アクリルの切り文字で“CHOOSE.”のインストラクションが示される。 |
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ジオラマは20cmの高さで浮いて見える。90cm平方のユニットは、それぞれ片足分の間隔を空けて並んでいる。盤面はボリュームが希薄で、空間の広さが意識される。 |
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高い天井。観客は上面の空間の広がりと、そこに身を置く違和感を感じながら作品に参加する。 |
“SPINNING WHEELS (KMJ)”
SPINNING WHEELとは、回転する輪。一般的には紡績用の糸車の意で、ルーレットや歯車も指し示す。KMJはIATA(国際航空運送協会)の定める都市コード/空港コードで、熊本(阿蘇くまもと空港)を表す。(熊本港の国際港コードでもある) 仮想のゲームへ参加する際に生じる違和感や迷いは、人生や幸福論に対するそれに重なる。 確かなことは、何も確かでないこと。それでも生きていくこと。
企画側の作家諸氏より推薦とオファーを戴き、それぞれ充実した発表歴を持つ九州各県の作家方に混じっての発表となりました。作家の多さに不安はあったのですが、結果的にはまとまった全館展示となったようです。当初の予定よりも小規模な組み上がりとなりましたが、臨機応変にベストな形態を探る醍醐味もグループ展の面白さと言えるでしょう。
ワークショップでの熱心なやりとり、波乱の!?シンポジウム、共に印象深いものでした。 |