強い潮、弱い潮の潮の話

船着け

釣り座

上り潮

下り潮

潮目

もどる

 釣りの、その日の釣果を左右するのは、潮の流れが大きく影響してくる。
 一言で潮の流れと言っても、温度、色、流れる方向、等々色々な要素が絡まっているのが「潮」となると、私は考えている。
 特に、秋口や春先などの磯の変わり目、また、2月から3月に掛けての最も水温が下がる頃の潮行きなど釣り人として敏感に反応してしまうことが多い
 ここでは、私なりの潮に対する考えを述べてみたい。(一寸生意気かなとも思います。すいませんm(_ _)m)

 現在の私の釣りは全層釣法を用いた、ウキを沈めていく方法で毎回クロを中心に釣りを楽しんでいる。
 釣り場に立ったときに私が一番最初に観ることにしているのが潮行きである。
 どっちに流れているのか、色は、潮目はあるのか等確認する。
 誰でも実践していることだと思うが、釣り場によって有利な潮があるのでそれが確認できたときは嬉しい。
 また、完全澄み切った潮よりも、青みが濃くて海底までが透過していない潮ならばもっと嬉しい。
 こんな時の潮は、水温が18度前後の適温であり、クロの動きが活発になると考えているからだ。
 流れの速度から言えば、人がのんびりと散歩するくらいの早さであれば、仕掛けの馴染みが良くなるのでなおさら嬉しい。

 潮の流れる早さは、その日の潮が何潮なのか大潮なのか、小潮なのか、長潮なのかと言うことで変わってくるが、私は大潮から下りの中潮から小潮に掛けてが最も好きだ。

 また、その日の潮行きに「潮目」が確認できたときは絶好のクロ釣りのチャンスをもらったと気持ちが弾んでくる。

 上の図は、先日釣行した都井荒崎のトウセンベのその日の潮行きだが、この日は塩上並みに向かって流れる下り潮がゆったりとして流れる、私にとっては嬉しい潮行きだった。
 また、このトウセンベによって潮が二つに分かれて船着け側から押してくる潮と、沖目に分かれた下り潮が図に示しているように「潮目」を形成していて、大きな期待感を抱かせてくれた。
 実際に良型のイサキの好釣を体験したのだが、ポイントは全てと言っていいくらい潮目の付近だった。
 この様に瀬によって潮が分かれる時の特徴としては、瀬の影響を受けたどちらかの潮の押しが強くなって、片方の潮はやや弱くなる。
 こんな時の狙い目は、弱い方の潮だ。
 押しの強い潮によって、弱い潮は下に潜り込むように流れていくので仕掛けを海中深くに送り込みやすくなる。全層釣法に取っては最大の味方になる潮だ。
 潮の流れの強さは、ウキ下のウキストッパーが横になって流れるか、ほぼ垂直になって流れていくかで判断できる。
 ウキストッパーが垂直になる方が弱い潮だと考えて、そちらから潮目に向かって仕掛けを流し込んでいくと良いだろう。
 これまでは流れが速い場合など、仕掛けが浮いてしまって釣りにならないと言ったことが多かった。
 しかし、流れが一方通行でガン玉を使用しないと釣りにならない場合は仕方ないとしても、余りガン玉を使わず釣りを楽しみたいと言うのが私の持論でもあるので、「押しの強い潮、弱い潮」を判断することは最重要課題の一つだ。
 なるべく潮の強弱を見極めてクロを攻めるようにしていくと、もっとおもしろい釣りになると考えている。