エネルギー管理士
国家資格 |
資源の少ない日本において、省エネルギーは重要な課題。燃料や電気消費量の多い工場での設備の維持・管理や使用方法の改善によって エネルギー使用の合理化を図ることが業務。一定規模の工場・事業所には1〜4名の有資格者が必要となるため製造業においていは 必須となる資格。以前は電気と熱分野で分かれていたが、現在は試験内容が変わるだけで同じエネルギー管理士となる。 |
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受験資格 | ※資格取得には、試験と研修講習(7日間の日程)の2つがあります。 試験・・・・制限なし 研修・・・・エネルギー使用に関して、実務経験、3年以上の者。 |
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試験内容 | マークシート方式 <熱分野>@法規およびエネルギー管理概論、A熱力学・流体工学・伝熱の基礎、B燃料と燃焼、C熱利用設備および管理 <電気分野>@法規およびエネルギー管理概論、A電気の基礎、B電気設備および機器、C電力応用 |
受験について |
【試験地】試験・・・・札幌、仙台、東京、名古屋、富山、大阪、広島、高松、福岡、那覇 講習・・・・仙台、東京、名古屋、大阪、福岡 【試験期日】試験・・・・8月第1土曜日 講習・・・・12月中旬頃の7日間 【受験料】試験・・・・18,600円 講習・・・・70,000円(科目合格者は50,000円) 【合格率】合格率は電気は25%、熱は35%程度。科目合格があり、3年間で4科目とも合格すればよい。 |
☆情報☆ | 多くの参考書が出ていますし、講習会もあります。 中々難解な資格ですので、一辺の国家試験合格は難しいかもしれません。熱を受けるのならば、お勧めの勉強法としては、 2級ボイラー技士→1級ボイラー技士→エネルギー管理士と勉強することです。 エネルギー管理士には科目合格以外に試験免除はありませんが、 ボイラー技士と「燃料と燃焼」がほぼ同じ内容であること、熱利用設備としてボイラーが必須で、計装制御に関してもやはり同内容です。 つまり、ボイラー技士ならば、ちょっと勉強すればBとCはすぐに合格圏内です。 電気は電気主任技術者の勉強と重なっているとか。でも電験も相当難関と聞きますがね。 |
関係法令 | エネルギー使用の合理化に関する法律(このごろこんな意味が名になる法律が多いな、、、みやざき県民の住みよい環境の保全に関する条例、とか。前だったら宮崎環境保全条例だぞ。)等 |
問い合わせ先 | 財団法人省エネルギーセンター |
練習曲(エチュード)
エネルギー管理士 取得体験記 |
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いやー、長かった。思い立って受験勉強を始めて、一年目で合格できなかったので2年間勉強しました。 自分って勉強好きやったんやな。。。 って、自らにボケてなくて合格記を。 社会人としてはメーカー務めですが、工場ではなく研究開発部署にずっと席をおく私は、 エネルギー管理士が業務に必要になることはありません。 ただ、開発が進み、工場の立ち上げ・製品の上市が夢物語ではなくなってきたところで、 部署内の人員で工場に必要な資格を取っておこうと、皆で様々な試験を受けに行くことになりました。 上司もまだ持っていない大気の方の公害防止管理者に、 部下にも私が勉強指導して高圧ガスやクレーン有資格者増殖に取り組んでいます。 そんな中、ある程度資格をそろえた私は、次はエネルギー管理士にということになりました。 エネルギー管理士には「分野」はないけれども、試験は「熱」と「電気」のどちらかで受験できます。 私は電気はさっぱりなので、熱で受けました。とは言っても、熱力学・流体工学・伝熱は結構苦手。 この第二課題が合否の鍵を握ります。 勉強方法は上にも書きましたが、年の初めからボイラー技士の勉強をやり、5月末の試験までに 第三「燃料と燃焼」と第四「熱利用設備」のボイラーに関しては徹底的に頭に入れました。 その甲斐あって、燃料と燃焼に関しては過去5年分を解いて、すべて9割の正答率。ボイラさまさまです。 その他、熱利用設備としては、実際に実験機と呼ぶには大きすぎる蒸留装置や乾燥装置を 運転管理している私にとって、第四は比較的簡単に頭に納まりやすい内容でした。 次に第一「法規と概論」。ここは法律も厄介ですが、電気・熱共通問題なため、電気問題が結構出る。 それもなんとか乗り越えたが、やはり熱力・流体・伝熱の壁は高かった。 4科目全てを勉強するために教科書的な参考書は捨てて、ポイント集を中心に勉強を進めたため、 浅い知識となって、第二は6割正答に僅かに届きませんでした。 2年目。 2ヶ月前となる6月から、基礎の教科書から熱力・流体・伝熱の勉強を始めました。 一ヶ月かけて問題も含めて教科書をやり尽くし、ついで今年もポイント集をやり、 最後には過去問5年分を110分の試験形式で解き、全て8〜9割の正答率。 当日、突然の雷雨に電車が止まることを危惧しながら、早めに会場入り。(第二は午後一番) 会場では試験に集中するために、直前に飴で糖分補給までする周到さを持って挑むも、 31回は出題傾向がガラッと変わり、流体・伝熱が○×選択がほとんどになるなど、調子が狂った。 結局一教科なのに今年も落ちることはできないプレッシャーのため、自己採点をする気になれず、 9月の合格発表まで内心ドキドキしながらすごし、官報の中に自分の番号を見つけてほっとしました。 エネルギー管理士免状を受けるためには、試験合格の他、 エネルギーの使用の合理化に関する実務に一年以上従事したことが条件となります。 ただ、業務従事は「ボイラの運転」とか「乾燥機の管理・保全」とか、 「事務所の蛍光灯の省エネ対策」なんかでもOKなので、会社が公印をくれれば比較的簡単です。 あと、合格通知の他に、財団法人省エネルギーセンターから合格証も届いたのですが、 裏に「これはエネルギー管理士の免状ではありません。免状交付のためには別の申請書が必要です」 って、申請にこの合格証添付する必要ないし。 この合格証要らないじゃん。これが天下り法人のすることか!?って時期が時期だけに思ってしまった。 |