迫ってくるゾウに対して,あなたは必死で事情を説明しました。
 するとそのゾウは意外と話の分かるゾウで,あなたに同情までしてくれたのです。
「そういうことはもっと早く言ってくれなくちゃ。サラダといえばボクの出番さ」
 なんと,ゾウはサラダ作りを手伝うというのです!!
 あなたがあっけにとられていると,ゾウはひょいとあなたを背中に乗せ,ラディッツママの待つ家へと向かったのでした。
 
 家ではラディッツママがいらいらと眉間にしわを寄せながら(いつも寄ってんだけどね)待っていました。
「あ・・・あの・・・・今帰りました・・・・・・」
 あなたがおそるおそる家の中に入ると,ラディッツママがずいっと出てきました。
「おまえ・・・一体今まで何をしていた」
「ひ,ひええええ〜〜〜〜〜」
 ど迫力のラディッツママの前に,あなたはすっかり縮み上がっています。

「まあまあ,そう怒らないでくださいよ」
 そんなあなたとラディッツママの間に,ゾウが入ってきました。
 どうやらラディッツママは不思議な帽子をかぶらなくてもゾウの言葉が分かるようでした。

 ゾウが事情を説明してくれたおかげでラディッツママは一応納得し,サラダ作りがはじまりました。
 サラダの中身はサラダ菜に,にんじん,だいこんの千切り,そしてささがきごぼうを軽くゆでたものです。
「これ・・・ほんとにおいしいのか・・・?」
 あなたは心の中で思いましたが,恐ろしくて口には出せませんでした。
 さあ,もうサラダは完成です。

「できたぞ,食うか」
 ラディッツママが言うと,ゾウがそれを制止して言いました。
「まだまだ,最後の仕上げが残っているよ,これがボクの仕事さ」
 そういうと,サラダにお酢とオリーブ油,そしてこしょうを少々ふりかけると,おもむろにフォークを取り出し,鼻でつかむと器用にくりんくりんと混ぜました。
「ほおら,これでおいしいサラダの出来上がりだよ」

 ついに血と汗と涙の結晶であるサラダが完成しました。
 ずっとおなかを空かせていたカカロットも嬉しそうです。
 あなたはようやく胸をなでおろし,食卓につきました。
 いつのまにかダイニングルームに来たバーダックパパも,おいしそうなサラダによだれをたらしています。
「さあ,つべこべ言わずに食べるぞ」
 こうして,あなたのサラダ作りは無事幕を下ろしたのでした。
 
 ここまでよくがんばりましたね〜,ごくろうさま♪


◆さあ,では飛んでください!◆