WEBCLAP LOG - A STORY


01 * 山吹編

「絶対、巨乳だ」
「そんな感じだな、あいつなら。パッと見、判りづらそうだが綺麗にくびれたラインを描きそうだ」
「そう。で、アイツは貧乳っぽい・・・形は特上そうだが大きくはない」
「・・・あー、だな。まぁでも俺的には、俺の手からはみ出す程のデカさはいらないがな。元は小さくても育てりゃいいだけの話だし」
互いの顔を見やって亜久津と東方がそうそうと頷く。
良くわからない、けれど聞き逃せない単語(立場的にも年代的にも)が混じる会話を気にするなという方が無理な話だ。
南と千石は嫌なモノを感じつつも訊ねてみることにする。
「・・・で、それは何の話なワケ?」
「おまえらが『女』だったらっていう話」
聞かなきゃ良かったと思ったのは言うまでもない。





02 * 立海編

最近はファンタジーものが多いよなとかいう話だったのに。
「ジャッカルは、なれるんなら何になってみたい?」
「俺?そうだな、ドラキュラとか・・・赤也もなれるんならそうじゃねーの?」
「え、俺っすか?あー・・・俺もドラキュラ、かな」
「なんで限定つうか特定なワケ?」
?マークを浮かべた福士がブン太に尋ねるが、ブン太も首を捻るばかり。
そんな2人を見やってジャッカルと赤也はにやりと笑ってみせた。
「今まさに、その真っ白い首に思いっきりカブりつきたいんスよ」
「そういう事」





03 * 氷帝編

「やっぱ跡部さんがイチバンだと思うんですけど」
「馬鹿かオマエは。そういうのはな、俺には関係ないって静かな顔してる忍足みてーなタイプがイチバンそうなんだよ」
「っておい、跡部も人のこと言えんやろ?それにその説やったら鳳やって、どんぴしゃやないか」
三人三様、俺じゃないという顔で残りの2人を見る其々。
そんな彼等を見詰める日吉、宍戸、芥川の3人は意味がわからず、ただひたすら遠巻きな状態だったりする。
あの跡部がイチバンを主張しない事って何なんだと興味がない訳ではないが、いかんせん漂う空気が微妙で。
「何言うんですか!跡部さん、上から見る泣き顔ってそそられるって言ってたじゃないですか。あれから懇願されても止めないくらい更に追い上げるのがイイとかって」
「んだよ、それ普通じゃねーか。忍足なんか鏡で痴態見せ付けんのが好きとか言ってただろうが」
「好きとは言うてへん。つうか鳳は縛るのも燃えますよねとか言うてたやん」
だからイチバンの変態気質は誰某だ、と言い合う3人の会話は聞くに堪えないものへと徐々にエスカレートしていく。
「ヤるなら今じゃない?」
そう言う芥川は顔は笑ってても目は笑っていない。
こくりと頷いた日吉と宍戸が音もなく立ち上がった、数秒後。
盛大な破壊音が響いた。