日韓友情年を記念して来日する韓国の作家との交流展。
プロデューサーは作家・堀尾貞治氏
、コーディネーターに藤野忠利氏。パリ在住の松谷武判氏をはじめとした日本側の作家陣に加わって作品を展開しました。出品は最近作のバリエーションとなる新作インスタレーションひとつです。

日韓文化交流フォーラム&絵画展

2005.6.22〜26 宮崎市・宮崎県立美術館

出品作家:(順不同)

堀尾貞治(プロデューサー) 藤野忠利(コーディネーター)

光野浩一 松谷武判 白髪一雄 元永定正 萩原貞行 嶋本昭三 龍淵純一 村上三郎 坂本正直

HIROMI 弥勒祐徳 戸口ツトム 原田宏 渡辺綱纜 松倉麗美 河辺一周 高崎元尚 池田昭圭

南邦和 大重辰雄 藤野ア子 氏川豪勇 黒木究 上前智祐 新田一也 空風晴恵 鷲見康夫

片倉洋二  久保洋子 前川強 フランク・ステラ

KWAK,Roh-Hee KIM,Kyung-Sook KIM,Kyung-Hwa KIM,Dong-Min KIM,Mi-Sook KIM,Bo-Ai

KIM,In-Soon KIM,Jung-Ja KIM,Jin-Soon KIM,Hwa-Sook PARK,Myung-Ju BAK,Seong-Suk

PARK,Soon-Nam PARK,Choon-Hee BAE,Yoon-Ja SEO,Jong-Nam SUNG,Jong-Nam

SUNG,Jung-Soon SOHN,Kee-Won SONG,Ok-Jin SONG,Jum-Rey SONG,Tai-Kwan

SHIN,Dong-Kwon SHIN,Yong-Ik AN,Ho-Bum YUN,In-Soo EUN,Haw-Sook LEE,Kyung-Sung

LEE,Kyu-Young LEE,Myung-Eun LEE,Byeong-Cheon LEE,Jin-Sook LIM,Young-Ja LIM,Jang-Soo

CHUNG,Kyung-Sook JUNG,Chung-Hyang CHOI,Suk-Myoung HER,Choung-Youn



INSTALLATION 『DRIFTER (Living in Asia)』





 

今回のカラーは深いイエロー。アジアを象徴する。

   

盤上は逆L字型のブルーのフィールドで区切られている。

これは海の暗喩で、これによってできる上の矩形は韓国、下の逆L字型は日本を示す。配置は実際の方位に合わせて決定されている。

 

 

盤上にはすべて異なるグレーで塗られた競技用のチェス駒が約千個、ランダムに置かれる。チェス駒はすべてキング駒のみである。







『DRIFTER (Living in Asia)』

芸術による日韓両国の交流を果たす企画。私は日本側の作家として出品のオファーを受けました。結果的にはどの作家とも、日頃の制作物をそのまま持ち寄っていましたが、私は企画性の意識による作品の変容を大切に考えておりますので、このための新作を用意しました。

折しもデリケートな問題で緊張を帯びていた両国ですが、私は空々しい握手には興味がありません。それぞれにアジアに生きて・背負い・考える・ひとりの人間としての共感と、それ故の関わりの難しさをそのまま提示することを試みました。真の交流はこの地点からでないと始まらないと思うのです。

しかし、美術館の展示室にあっても作品が触れられ、盗まれる(作家によっては踏み壊される)実情には肩を落とさざるを得ません。たとえそれが子供のせいであれ、連れてきた大人は責任を持って見守り、文化との向き合い方を正しく教えるべきです。(ところがその大人が…)

他県では経験したことのないこれらの事態の打開を図るには、アートの枠組みを超えた協力や働きかけが必要です。そして我々作家には、怒りを表現することよりも、痛みに耐えながらも発表を続け、地域との関わりを持ち続ける努力が必要となってくるでしょう。それは本当に耐え難い程の痛みなのですが。