9回目の個展を福岡市・アートスペース貘にて開催しました。出品作は、インスタレーション『失われたこどものための墳墓』1点。
前作『PANDORA‘S BOX』の“閉じた”状態を創出。心の閉塞と死をテーマに、観客参加型の作品を展開しました。

光野浩一展

『失われたこどものための墳墓』

1999.11.8〜21 福岡市・アートスペース貘




INSTALLATION 『The grave for lost child』





 

 

  室内の床面いっぱいに黒いフロッピーディスクが敷き詰めてある。 ディスクは表面にすべて『 I.』の文字を印刷してあり、 観客はこの上を踏みながら鑑賞する。 (実際にはかなりの音がする。)
     
  室内中央には台座が据えられ、上には黒いベビーベッドが置かれている。
     
  真上には避難誘導灯が低く吊るしてある。
     
  ベッドの中には『.I』の文字(リバース)が印刷されたフロッピーディスクが1枚 置かれている。






『失われたこどものための墳墓』


肉体的なものとは別に、精神的な死もまた確実に存在する。
それを実感してきた私は、その状態のモデルを自分の外に出して冷静に見つめたいと願いました。
そこには、誰もいませんでした。そう、私だけ。それさえとても危ういものでした。
迷宮の中の自分探し。不毛なことは判っています。しかし、続けることに伴う痛みで『私』は感じられるのです。


※この作品には宮崎市にあった『GALLERY SITE』で発表する予定だったプロトタイプ/マケットが存在します。

→INSTALLATION 『The grave for lost child』 prototype