2006年のクリスマス・イヴを以て30周年を迎えた福岡市天神の老舗ギャラリー・アートスペース貘。その記念企画展にオブジェ2点を
出品しました。同ギャラリーが小品のグループ展を企画することは大変に珍しいのですが、個々の作品が響き合う心地良い展示空間となりました。


アートスペース貘の30年

『DRAMA』

2007.1.6〜28 福岡市・アートスペース貘



出品作家

伊藤昭博 伊藤祐之 伊奈新祐 大浦こころ 尾花成春 河地知木 木寺正喜 小林重予

酒井忠臣 佐々恭子 佐々木俊裕 神野直邦 末藤夕香 すぎもりえいとく 高原洋一 

冨永剛 豊泉朝子 永崎通久 野村佐紀子 廣末勝巳 丸尾繁夫 光野浩一 

南たえ子 村上勝 元村正信 山本豊子 吉住美昭 ヨシナガコウタク



OBJECTS/『耐え難くも甘き不在 T・U』 (2003)

 

2003年制作のオブジェのシリーズから2作品を出品。黒いアクリル製の箱にグレーのキング駒を入れ、英文を配したスモークアクリルのドアをつけて内鍵をしました。
(開けることはできません。キング駒の色は全て微妙に異なります。)
シリーズ詳細は画像をクリック。ブラウザの『戻る』でお戻り下さい。



『DRAMA』と『耐え難くも甘き不在』

新作をリクエストされていたのですが、発注パーツの技術的難易度が予想外に高く、時間切れとなりました。

その結果の旧作展示なのですが、これはかつて宮崎市の個展発表の際、観客からこじ開けられて破壊の憂き目に遭ったもの。
福岡では幸福な出会いをして欲しいという願いを込めての選択でしたが、それはうまく叶ったようです。

作り手と観客の良心が出会う場所、福岡。その中心を担ってきた獏は、自分にとっていつでも立ち帰ることができる『甘やかさない故郷』であり『修練の場』です。

美術のない環境から這い出てここに辿り着いたのが17年前。企画作家になって10年。これからも貘は私の中の希望であり続けるでしょう。