光野浩一、某日の記憶のかけら。


May.1st.2019

 

 

 

GWの東京。あちこちの美術館展示を堪能したが、メインの目的は金沢美大の新聞部OB会参加だ。

 

油絵科1年の数名で創刊したミニコミ誌「カスパー」。

書く愉しみに目覚めながらも大した目的意識を持てぬまま、軽薄な記事でお茶を濁していた。

疎遠になったり戻ったりと不誠実な部員であったが、それでも私に付き合ってくれた面々には感謝する他ない。

 

芸学女子2人組が立ち上げた新雑誌は「美大新報」。自分のものはともかく、他には骨太な記事が数多い。

特記すべきは当時の顧問・坪井秀人先生とメンバー・細田守氏の連載リレー小説「たまゆら」で、この会での持ち寄りにより30年ぶりに再び全貌を現した。知られざる初期作品として日の目を見るのか、それぞれの新作に力を与えるのか、いずれにしろ楽しみだ。

 


元年卒の自分に取り、平成は社会人キャリア・作家キャリアそのものの時代と言える。

その間知り得なかったそれぞれの暮らしぶり・仕事の裏話について語らうことは実に愉快で時間を忘れた。