光野浩一、某日の記憶のかけら。
Sep.18th.2017
映画『人生フルーツ』を鹿児島で味わえた。 ガーデンズシネマはたった39席の映画館だが、この回は追加の椅子もぎっしりと並び、ほぼお年寄りでいっぱい。 いざ幕が上がると、作物の名だの、老夫婦に対する共感だのが声になって漏れ聞こえる。 そういうものは普段あまり有難く思うものではないが、この時の客席には大家族揃ってテレビを楽しんでいるかのような 和やかさが満ち、映像がぐっと滋味深く感じられた。 そうか。これは暮らしを味わい深く築いた人と、その繋がりの物語なのだ。 良い誕生日だった。ああ、最早ランチの筋張ったビーフさえ愛おしい。 |