光野浩一、某日の記憶のかけら。




Nov.2nd.2014





原田さんの思い付きに感謝。



終了間際の大分・国東半島芸術祭めぐりに同行。見慣れぬ土地を彷徨うことは愉しい。


ご老人方が集う海沿いの公民館でチームラボの映像の洗礼を受ける、
このギャップ!

いつも気になる固いレスポンスも今回生かされている。陳腐化がハイテクの常だが、テーマの普遍性に納得する。


オノ・ヨーコ。インストラクションは『グレープフルーツ』のもので、過去作の新構成と言えるが、土地の空気を取り込んで新鮮。

(だが、よく読まれていないなあ。指示通り折られた短冊は見事に皆無。七夕飾りのイメージが先行したのだろうか。)


川俣正、宮島達男、そして高所恐怖症が祟って行き着けなかったゴームリー。いずれも不動のスタイルではあるが、しっかりと地霊を味方に付けていた。




翌日回った福岡アジア美術館のトリエンナーレ。味わうには丸一日以上要するであろう中味の濃さだ。

中でも貘ゆかりの「給食番長」・よしながこうたくさんの展示の自由度は圧巻。モンゴル女性作家の視野と、それを生かした美麗な絵画と共に印象深かった。

映像も抜群に面白く、冒頭・黒田さんのテキストに深く頷ける良い企画だった。



近くなったアジアだが、まだまだ広大だ。