光野浩一、某日の記憶のかけら。




Sep.16th.2014


みやざきアートセンター・斉と公平太「オオウチハジメ氏を探す旅」展+ワンダーアートスペース展。



「オオウチ展」は実にプレーンなコンセプチュアル・アートながら多分に自虐的でシニカル。宮崎では、そしてこのセンターでは大変珍しいタイプの作品だ。

対して若手支援企画「ワンダー展」は確たるバックボーンを欠く、いかにもブーム後の展示。作者と話しても筋立ての形跡を感じられなかった。

意識的にぶつけた企画ならこれほど辛辣な皮肉も、強いエールもないが、本当のところはどうなのだろう?


良い作り手の登場には常に期待するのだが、残念ながら「アーティストと呼ばれたい」人ばかりが目立つ。

飢えや違和感に対する共振を感じる人と出会いたい、共に仕事がしてみたい、と願っているのだけれど。




発掘のチャンスに溢れた若手に対する妬み?違う。現代美術はそこにあるものではなく、勝ち取るものだという認識の違いだ。