光野浩一、某日の記憶のかけら。
Nov.30th.2013
福岡天神・アートスペース貘 個展。
続々追加される後出しの用事に悲鳴が上がるも、それでも無事実現したのは何より。
全ては手を差し伸べていただいた方々のお陰だ。なんと有難い事だろう。
気になる作家諸氏との対面。中には作品は長年見知っていながら、初めて出会えた方も。
そして知った、出会わぬままの退場。
遺作だという新刊本に見つけた、金沢時代馴染みの喫茶店。その終焉を見守ろう、と綴られていたものの、彼が叶えることはなかった。
形を成さないものの繋がり。人間の生を彩り、補遺するもの。それは確かに実感できるけれども、同時に儚い。
遺せないものに形を与え、語らしめようという足掻きこそが我々の業なのだ。ゴウともワザとも読んで差支えない。
道徳で量れない誘惑が頭を擡げることはあるが、みっともなく足掻きながら生きるばかりの自分。
会うことのなかった貴方。 もう良かったのですか。