光野浩一、某日の記憶のかけら。月一回、一日分のみ掲載。




Oct.16th.2010



都城市美・国立国際美術館展初日。


確かに大きな影響は受けたが、今更デュシャンピアンを名乗る程でもない。それでも矢鱈にコメントや説明を求められる昨今だ。

「この人の作品に詳しい先生がいらっしゃいましたよ」との無茶振りをなんとか誤魔化しながら、そそくさと別室へ。




学生時代に出掛けた「絵画1977-87」展の衝撃は忘れられない。現代絵画の力と新しさに全身を射抜かれた思いだった。
ここでの超大作展示は望めないが、それでもあの感動は甦る。


クールとしか言い様が無いステラとジャッドの対比。物質的な表層と深遠な空間のあいだを引き回すリヒターはいつ観ても見事。
「1988-2010」の新しい作家達との邂逅も新鮮だ。




ファッションやブームと化したアート人気には困惑するが、それさえ気配のない都城にも訪れるのだろうか。こういったときめきは根底で共通するのだろうか



(画像はポスターの一部を撮影したもの。実物からではありません。こう書くのも既にデュシャンの術中に嵌っているということなのだけれど。)