光野浩一、某日の記憶のかけら。月一回、一日分のみ掲載。
Aug.21st.2009
熊本市街。
故有って彫刻やデザイン論等を受講する立場に。
スケッチブックを抱えての街歩きなど、何十年振りだろう?
自然物に倣っての制作。それに伴う見方の変容。解剖者の視線で道行く人を見ている自分を発見する。
この感覚、忘れていた・変化した・捨てた いずれも正解なのだろう。
長い影。
大きなカルトンと満員電車。フィクサチフの匂い。真っ黒な鼻水。無風のビル街。輻射熱。取れなかった、あの人への連絡。
陽炎のように燃え立つ、福岡・高3の八月の記憶。
ノスタルジーではない。ただ焼き付いた夏があるのだ。