光野浩一、某日の記憶のかけら。月一回、一日分のみ掲載。
Sep.15th.2008
霧島アートの森。台風が近い。
日常ならざる日常を過ごすことに対する幾らかの期待。その無責任が許されるのは、守られるべき存在である子供のみだろうか。
目覚めた枕元に庭で飼っていた亀が居ただの、玄関で長靴が浮き踊るだのの高揚感は忘れないが、
守るものの多い大人にとって、それは悪夢以外の何物でもない。飲料水やクラッカーを買い貯める。
それでも出かけたのは、心が旅を求めるからだろう。
経験上は分かっている。嵐のあと、空が高さを増して澄むことを。
それを待てやしない。