光野浩一、某日の記憶のかけら。月一回、一日分のみ掲載。


July.22nd.2007




桜島。

企画・運営のねらいと行動力には頭が下がる。間違いなく魅力的で有意義な試みだ。地元作家の作品も良い。

だが、真意の汲めていない県外参加者が多過ぎる。



他人の善意や援助の上でしか成立しない暮らし・その中での制作を「作家の日常」と自称する無神経さ。

この地に来ていながら、この地のことを知ろうともしない怠惰。

 

「足りないもの」?

あなたたちが居るのが他ならぬこの桜島だという認識だよ。




(後日注釈)

どうやらスタッフの方の中に、この内容を良く思われない方がいらっしゃるようなので。

私はこのプロジェクト自体と地元関係者の努力に深い感銘を受けこそすれ、批判する気など毛頭ないことを申し上げておきます。
ただ、県外出品者の作品の中に、また発言の中に、ほとんど「桜島」についての発見や解釈が見受けられなかったことに落胆したことは事実です。
(海や火山や自然なんか他にだってある! ここで何を見、何を地域に還すんだ!? なんだこの中学生並のラクガキは!?)
それは、スタッフの努力が親身なだけに余計浅薄な作家ゴッコに見え、周囲の協力を台無しにしているようにも思えたのです。
スタッフとしては招待した出品者を擁護しないわけにはいかない、そのことにも悲しみを覚えました。

 当時は、です。

私とて、過去のプロジェクトでスタッフのお世話になりっ放しであったことを心苦しく思っておりますし、招待出品者の苦労や地元と結びつくための努力も後日知りました。
2007年夏の時点で、私にとっても特別な場所である桜島で見たものについての素直な感想。このdiaryはそれ以上の意味を持ちません。
私自身の思い入れの成せる業と御容赦下さい。