は し が き
角膜移植とは
眼球銀行とは
 献眼登録の方法と
        献眼後の処置
 わが国には、目のみえない気の毒な方が、約30万人もおられます。その内3万人は、角膜(くろ目)のにごりによる視力障害者で、この方達は、角膜のにごりを取り除いて、透明な角膜を移植することによって、再び光を取りもどす可能性のある方なのです。
 この透明な角膜を寄贈して戴き、目の不自由な方を救うのがアイバンク(眼球銀行)の仕事で、そのもとになる「献眼登録」の呼びかけを私達ライオンズクラブがはじめました。
 角膜は、くろ目の表面の透明な膜で、病気とか、けがのために、白く濁りますと、丁度すりガラスみたいに、光が先に通らなくなります。このにごった角膜を透明な角膜と取りかえることによって、視力を再び取りもどす手術が角膜移植で、わが国でも多くの方々が、これによって、救われています。
 移植に用いる角膜は、動物のものでも、代用(人工)角膜でもだめなのです。どうしても人間の角膜がいるのです。
 角膜移植には、出来るだけ新鮮な眼球の角膜を必要とします。わが国では、昭和31年4月に、本人の遺志と、遺族の同意があれば、角膜移植のために、眼球を提供していただくことが出来る法律が出来ました。生前本人の意志により、死亡後眼球を提供する事を、登録していただき、登録者が亡くなった場合には、遺族の同意により、眼球を提供していただく事になります。
 そして、移植希望の患者さんへ、寄贈戴いた眼球を斡旋する業務を、眼球銀行(アイバンク)が行います。
 九州には、福岡・久留米・長崎・熊本・宮崎・大分・沖縄・鹿児島の8カ所に眼球銀行(アイバンク)があります。角膜移植を受ければ、視力回復の見込みのある人が、南九州にも多勢いるのです。
 その人達がより早く、より、近くで手術が受けられるようにと、昭和57年4月、宮崎県にも、財団法人宮崎県アイバンク協会が設立されました。
 登録御希望の方は、眼球提供承諾書を表記のライオンズクラブに提出していただきますと、そのライオンズクラブの献眼登録委員会から、宮崎県アイバンク・ライオンズ協力会を経由して登録されます。
 今後は、遺族から眼球提供の御連絡はすべて財団法人宮崎県アイバンク協会TEL(0985)22-5180にお願い致しますと、協会の方で万事手配しますので、眼球摘出医と、輸送その他のお世話をするライオンズクラブ会員が、直接お伺いすることになります。
 そして、摘出した眼球は血液検査後直ちに角膜移植を必要とする患者さんが待機している病院に輸送され、移植手術が行われます。この手術によって、患者さんは再び光明を取戻すことが出来るのです。
ライオンズクラブでは、このような人類愛に溢れた崇高な奉仕に、全会員が精進しております。

(追記)日曜・祭日及び夜間に事態が発生した場合でも、(財)宮崎県アイバンク協会にお電話(22-5180)下さると、留守番電話が連絡先の電話番号を教えるようになっています。