大島ビシャゴの釣り
今年最後の12月の3連休最終日に、久しぶりに南郷大島裏のビシャゴにクロの入れ食いを夢見て上礁した。
山村さんは息子の浩太郎君を伴っての釣りで親父の貫禄を見せたいところだろう。
夫婦丸の船長からは「前日ここはクーラー満杯の釣果だった」と聞かされているので益々期待が高鳴るのだが…。
上礁して撒き餌を作ったり、仕掛けをセットしたりしているとやがて明るくなって、目前にあるボーズ瀬や沖の黒八重などの好ポイントにいる釣り人の様子もはっきりと見えてきた。
そんな時間帯でボーズの釣り人が竿を曲げて、クロとやり取りしているのが目に入った。
良い引きを見せて竿がしなっているのが見えると私たちも気持ちが焦ってくる。
直ぐに支度を整えて、沖に真っ直ぐ伸びている潮目に仕掛けを振り込む。
1投目、2投目…なかなかアタリが来ない。
私のすぐ左側には大きく根が張りだしていて、「ここで喰ったら直ぐに根に入られるか切られるだろうな」と嫌な事を連想させる。
その嫌な予感は直ぐに現実になった。
張り出し根の側でアタリがあったが、獲物は根の方に走ろうとしている。
私も体制を整えるべく波を気にせずに前に出るが、強烈に根際で突っ込む相手が有利。
根にふれたハリスが切れてしまった。
直ぐに仕掛けを作り直して同じポイントに仕掛けを振り込んだ時、山村さんがアタリを捉えた。
35pくらいのシマアジだった。
息子の浩太郎君もアタリを捉えたが木っ端グロでチョット残念だった。
ボーズではボツボツとアタリがあるようだが、連続してのヒットではないようだ。
午後になってもなかなか調子が上がってこないビシャゴだが、2時近くになって足下の陰の部分にクロらしい姿が確認できるようになってきた。
もしかしてクロかな…、そう思って思い切って仕掛けを瀬際ギリギリに入れていくとウキが同じ場所から余り流れていかない。
おかしいなと思いつつ竿を立てると、ググッと重々しいアタリが来た。
クロが居食いしていたようで今日の潮の調子悪さを物語っているように感じる。
海面に浮いてきたのは800グラム程度の地グロだった。
船着けに言っていた山村さん親子を呼んで「瀬際が今日のポイントみたいだから攻めてみて」と教える。
その時私のウキが強烈に海中に入っていった。
面白いやり取りの末に上がってきたのは2s近くありそうなサンノジだった。
大物のクロを想像してやり取りを楽しんでいただけにチョット残念。
気持ちを取り直して同じ場所に仕掛けを振り込むとオジサンが見えるポイントでウキが止まって動かない。
「またしても居食いかな」
竿を立てると予想通りクロが居食いしていた。しかし、合わせるのが速すぎたのか巻き上げる途中で張りハズレしてしまった。
沖目を攻めていた浩太郎君も針ハズレで獲物に逃げられてしまったようで苦笑いしている。
瀬際を攻めていた山村さんには大きなブダイが来たが、本命のクロではないので渋い顔している。
その後は再び静けさがもどってしまい、3時過ぎに納竿とした。