目眩する暑さの中でクロをゲット
暑い、熱い…でも、チョット不調
 8月最後の日曜日、いつもの鍋ちゃんと、鍋ちゃんの友人の猪崎さんと3人で水島に釣行することになった。

 午前6時に夫婦浦集合の約束だったので、私は一足早く5時30分頃に夫婦浦港に行き身支度を整え二人を待つことにした。
 やがて、猪崎さんが到着、6時に少し遅れて鍋ちゃんが到着。
 前日の南郷の黒潮祭りで少々の見過ぎたようで「チョット、朝寝坊してしまったハハ。」と照れ笑いしている。
 3人が揃ったところで出港。今日の天気も猛暑を予想させる青空が広がっている。
 水島に到着すると、先客達が朝間詰めのチャンスを逃がすものかと、竿を振っている。
 私たちも急ぎ仕掛けを準備し、思い思いの場所からイサキを狙って竿を出すことにした。
 
 撒き餌を投入すると、水島の名物と言うべき超大型のイスズミ達が群がってくるのだが、今日は少し様子が変だ。沖合に撒き餌をすると何かに追われるように直ぐに引き返してくるのだ。「こりゃ、なにか大物が沖合に居るぞ。」と期待に胸がわくわくする。
 しかし、ワクワクする期待とは裏腹に仕掛けの投入をいくら繰り返してもアタリが来ない。
 鍋ちゃんも、猪崎さんも苦戦しているようだ。
 舟着けの方では、先客が下り潮に仕掛けを乗せて、遙か沖合で良型のイサキを掛けているが数は余り出ていないようだ。
 それにしても暑い、風が吹かないと目眩がしそうだ。
 鍋ちゃんが竿を曲げたが、外道の餌取りだったので私としては一安心。
 昼を過ぎ、暑さに体が慣れた頃海面を走るシイラや、ハマチの姿が見えるようになった。
 そのシイラが、猪崎さんの餌に食い付いた。
 竿が大きくしなっている。シイラは「万引き=マビキ」とも言うだけに流石に力強い。猪崎さんがシイラを無事と取り込んだ頃から、速かった下り潮がゆっくりとした流れに変わり海底付近から、もの凄い数の湧きグレが姿を見せた。
 その直後に、私のウキが海中深く入っていった。
 キュンキュンと小気味よい引きを味会わせてくれたのは700グラム程度の地グロだった。
 ひたすら我慢を強いられていた今日の釣りの中で、一陣の涼風が吹いた様な気持ちだった。
 これを見た鍋ちゃんも一段と気合いが入ったようだ。
 私はここから先は、大物を掛けてはハリスをとばされることの繰り返しで歯がゆい思いはしたが、1枚のクロは次に期待を持たせてくれた。
 
猛暑の中クロをゲットした私
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