南郷水島1瀬
粘りを発揮、クロを手にする鍋ちゃん
前日の天気予報は雨、風は真東と最悪と思うものだった。
しかし、やはり「天は我を見放さなかった」八甲田山の映画で聞いたセリフを思い出した。
私の釣友達には「時化男」、「風男」、「雨男」、「クロが逃げる男」等々、個性豊かな人物が一杯いる。いないのは「色男」だけである。
いや、待った「色男」はいる。鍋ちゃんがいた。
持てる方の色男ではないぞ。見てのとおり色は黒いし、写真にとっても顔がはっきり分からない。でも、気持ちのいい男である。
今日16日も朝7時にモーニングコールをし、「水島に行ってみろや」と車2台を連ねて夫婦丸の待つ夫婦浦港へと走る。
すぐに準備を済ませ、夫婦丸に乗り込み水島1瀬へと向かう。既に1瀬には同級生の谷口勝義君(通称カツヨシ)が上がっており、お邪魔虫させてもらおう。
「カツヨシ、釣れちょっな」「おう、3匹釣ったど」
先客は4名だけで、前日の天気予報が影響しているようだ。
我々が準備している間にも、カツヨシや先客の工藤さん達が竿を曲げ、クロとのやり取りを楽しんでいる。
わたしは、横山さんとスベリの下に、鍋ちゃんはカツヨシの隣に釣り座を構え、いざ戦闘開始。今日は、釣るぞと気合いが入る。
撒き餌にクロがよってくるのが見える、しかし、この辺りから様子が変になってきた。
寒グロ特有と言っていいのかも知れないが、アタリそのものが出にくくなってきた。
エサをむき身にしても、タナを色々と変えても、なかなか食い付かない。
そんな中、私にアタリが来た。難なくタモに納まったのは700グラム程度の地グロ。
鍋ちゃんより先に釣っただけに、きっとあいつは焦っているはず、と思っていたら鍋ちゃんも竿を曲げた。おっ、良い突っ込みをしているな、と見ていたら優に1sは越しているイサキ。
これは美味しそうだ。
カツヨシも、2段ウキを活用し良型のクロを釣り上げている、6枚はクーラーに有るかな。
私の予想としては、12時の干潮頃から潮が変わるかも、と期待していたが、益々下り潮が速くなってきた。水温が下がったのか色自体も余り良くない。
でも、朝ゆっくりと出てきた我々は、早朝に瀬上がりしたカツヨシ以上に粘りを発揮してクロを求めなくては時間がもったいない。
そう思ったとき、鍋ちゃんが久しぶりに竿を曲げた。
足下で突っ込みを見せるその獲物は、間違いのないs近くありそうな地クロ。
鍋ちゃん曰く「今日はボーズで無くていかった。」
昼から先、カツヨシのペースがチョット下がったが、横山さんは粘りに粘ってクロを1枚追加。
私はと言うと、インキョに行ったり、叉舟着けにもどったりと動きだけは活発にあるが、どうしてもクロを追加できない。悔しい。
午後3時を回って、今日最後のクロを鍋ちゃんが追加した。
みんなが捨てた、撒き餌によって来たクロだと皆から冷やかされたが、私の心中は…「あと5分の粘りが足りんかった」
次に、鍋ちゃんやカツヨシと一緒の時は、最後の5分に粘りを発揮しよう。
でも、今日の釣りはクロもつれたが、みんなとの会話も楽しかった。
また行こう!