真夏の水島の釣り

 体が溶けてしまいそうな気がするくらい暑い1日だった。

 夏期休暇を利用して、真夏のイサキとクロをターゲットに水島に釣行した。もちろんクーラーの中には1.5Lの飲み物が4本入れてある。
これで足りるかなと心配にはなるが、クロやイサキが釣れ始めれば直ぐに暑さは忘れるはずだ…。
 早朝4時に水島1瀬に瀬上がりすると夜釣りの客が大勢竿を出していた。アジや鯖などが釣れているようだ。
 私は、夜明けまでの1時間を仮眠時間として体を休める事にした。
 
 ウトウトとしていると、やがて夜が明けて夜釣りの客が帰り支度を始めたので仕掛け作りに取りかかる事にした。
 今日は、夫婦丸の上物は私を含めて原之園さん、杉尾さん、飯田さんの4名だけなのでゆっくりと好きな場所で竿が出せる。
 私は舟着けの真ん中で竿出しする事にしたが、潮が夜明け前と違って下り始めていた。
 1時間、2時間となかなかアタリが出ないまま朝間詰めは過ぎていった。夜明け頃には気にならなかったが、沖合の潮目に無数の浮きグロが漂っているのが「こいつらを何とかして釣りたい」という気持ちに変わっていった。

 高場から竿を出していた杉尾さんが、そのクロを掛けた。
 大きくしなる竿の先には、2sは有ろうかというような見事なクロが体を横にして抵抗を見せている。
 無事タモに納まった時には杉尾さんのホッとした笑顔が羨ましく感じた。
 それからしばらくして、飯田さんがクロを掛け原ちゃんの掛けと連続して当たってきた。
 私にも待望のクロが当たってきたが、他のみんなのクロよりも小さく感じる。
 
 2枚、3枚と連続してヒットしてきたときには一安心という安堵した気持ちになったが、どうしてもサイズアップできない。
 そのうちに潮が変わり、クロのアタリが出なくなってくると原之園さんがイサキをヒットした。下り潮に載せて随分沖の方でヒットしたようだ。
 私には足下でイサキがヒットしてきた。
 800グラム程度の良型イサキだ。
 水島はいつも昼からがクロやイサキのアタリが上向いてくる傾向が有るので、みんな気合いが入っているようだが、仕掛けがイサキのポイントに入る前にヤズが当たってくるようで、嬉しいような悲しいような変な気持ちだ。
 
 下り潮に載せて仕掛けを流していた私に竿引きでアタリが来たが、一発でハリスが切れてしまった。
 多分青物だろうと思うが、何の抵抗もしないまま切られてしまうというのは歯がゆい気持ちが残ってしまう。
 原ちゃんは、またしてもイサキをヒットしている。
 気が付くと3時を回っていたので心残りではあったが納竿とした。

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