水島1瀬の1日
暑さをこらえ、竿を振る
舟着けでひたすらクロを追い求める釣り人達
 8月2日(土)夏の魚のイサキを求めて、灼熱の水島に釣り竿持って私は立っていた。
 週末なのに、夏の暑さが応えてか釣り人の数は少なく、ポイントは何処でも空いている。
 今日は、もしかして入れ食いかな???
 とんでもない、潮行きを見ていて何か嫌な予感がしてきた。
 下りの突っかけ潮が、北東の油津方面から川のように流れで水島の舟着けにぶつかっている。
 「こりゃ参ったな…」
 始めは、舟着けで竿を出していた私だが、そこを諦めスベリダイへと釣り座を変えた。
 ふと見るとインキョに松本さんが来ている。
 様子をうかがうと両手で×と言う答えが返ってくる。
 インキョも余り良い調子ではないようだ。しかし、高場から見たインキョはイスズミが多かったものの、クロも見えていて今にも釣れそうな感じだった。
 
 スベリダイで撒き餌を打つと、見る間に3瀬の馬の鞍へと流れていく。
 「こりゃ、良くないぞ」ブツブツと呟いてみても、川のような流れの潮は止まる様子が全然ない。
 そんな中、1箇所だけ釣りが出来そうな場所があった。
 1瀬のタンポ、ここに撒き餌を打つと3s近くありそうなイスズミに混じって、クロが撒き餌を拾っているのが見える。
 松本さんや、阿部さん達が一生懸命撒き餌をして見えているクロを狙うが、針掛かりするのはミチ糸ごと仕掛けをぶっちぎっていくイスズミばかり…うんざり。
 私は、その間腹ごしらえをすることにして握り飯を食すると、当然のように睡魔がおそってくる。暑さをこらえて寝るかどうか迷ったが、頑張って竿を振ることにした。
 
 満潮の午前11時を回った頃から、少しだが下り潮が緩み始めて何とか釣りになりそうな気配を感じ始めた。
 今日のチャンスは少ないと思っている皆なので、1瀬の舟着けで全員でさおを出す。
 撒き餌にイスズミは勿論、ハゴイタハゲまで寄ってきて本命のクロやイサキは返事がない。何処に行ったの?
 ようやく、岡田君が何かを掛けたが仕掛けをとばされてしまった。
 次に私に、竿引きのアタリが来たが、こちらで言うアブラコベ、一ノ字とも言う。
 気持ちは、いつ潮が速くなるか分からないだけにこんな物を釣っている暇はないんだ。
 ようやく、クロが来たのは2時を過ぎた頃、私のウキが気持ちよく引き込まれていったと思ったら500グラム程度のクロが上がってきた。
 型は小さいが、なんだか今日は妙に嬉しい。
 阿部さんからは「放流かな」と冷やかされたが、しっかりクーラーに納めた。
 結局、今回は1日中流れの読みにくい潮に振り回された熱い1日だった。
 
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