南郷松島の一日
3月28日前日は我が家の第一回目の引っ越しの日だった。
鍋ちゃんと私のバレーボールの教え子の塚田清則君と3人で我が家にある大量の家財道具を軽トラック2台で4往復して油津の実家に運び込んだ。
私の釣り道具だけで軽トラック3台分はあっただろうか。
「何でこんなにいっぱいあるの…」
2人に小言を言われながら、一部を漁業組合から借りている事務所後に運んだ。階段がきつかった。
そんなこんなの大変な引っ越しを終えて、良く28日は南郷松島の磯に鍋ちゃんと猪崎君とバラ氏さんの4人でクロを狙って瀬上がりした。
一仕事した翌日の磯の香りは、又格別のものがある。
早速、撒き餌作りに取りかかり、次は仕掛け作りと流れるように?準備を整えていく。
釣り座はジャンケンで決め、私は一番右端に入った。
1時間経ち、2時間経ちと時間は経過していくが、キタマクラに面白いように餌だけとられている。ついでに針まで持って行かれている。
そんな中、猪崎君が何か掛けたようだが途中で針はずれたようだ。
そん後はまたしても沈黙の時間が流れていき、私にも外道のイチノジが来ただけだ。
昼過ぎになるとバラ氏さんが大きく竿を曲げた。
針掛かりした獲物は、磯にそって全力で走っている。
早く磯際から離さないと糸を切られてしまう。見ている方もスリリングだ。
私が竿を出していたハナレのところに来て、ハリスが磯に触れたのか、竿が真っ直ぐ天を向いてしまった。
「今のはイスズミだったかも…」とは言いつつもいかにも残念そうだ。
夕方が近づくに連れて、ウキにも変化が現れ始めた。
鍋ちゃんのウキにチヌのアタリらしい変化が現れている。
この頃になると潮が朝の潮とは違っていて、上り潮が流れ始めていて今にも大物が食ってきそうな雰囲気があった。
鍋ちゃんが、今だとばかりにアワセを入れた。
ググーンと竿に乗ってきたのは1キロ程度のチヌだった。
海中で黒銀色の魚体が、夕日に輝いて見えている。
無事タモに納まったチヌを掲げながら「先に帰った猪崎君に届けてやるわ」と余裕を見せて、ニッコリと微笑んでいた。