雨の五島玉之浦
チヌでは物足りない、と椎葉さん
五島で念願の石鯛を釣った山村さん
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 今年も5月の連休がやって来た。

 恒例の五島釣行にと日南から私と釣友の山村さん、久家君と3人で長崎へと向かった。
 行きの車中は、クロの50pを釣る、石鯛のデカ版を釣るぞ、とか賑やかな話に花が咲いている。
 時には仮眠を取りながら、心は既に五島に飛んでいた。
 今年は3人なので、交代で運転していけば疲れの殆ど無い。
 午前5時過ぎに長崎大波止フェリー発着場に到着。少し仮眠していると福岡の神谷さんが到着した。
 段取り役の吉原さん達も既に到着していて、フェリーの荷物積み場で談笑していた。
 それにしても気になるのは、九州自動車道に入る頃からパラパラと時折降り始めていた雨である。
 それでも、パラパラとした感じなので2泊3日の計画に大きな影響はないだろうと思っているが、大陸の低気圧が気になる。
 柴原さんや川越さんが到着し、五島玉之浦に向けて出発した。
 福江に着く間、私はずっと眠っていたが福江の空は今にも泣き出しそうな気配が漂っている。
 
 本来はクロのメッカ黄島に行く予定だったのだが、思わぬ事故があって急遽玉之浦に場所変更となったのだ。
 その玉之浦港に着く頃には雨が降り始めていた。
 我々を迎えに来た大鳥丸に乗り込み、私は坂田さんと、山村さんは柴原さんと、久家君は川越さんと2人パーティーで瀬上がりをした。
 この時は雨に続く、嘆きが待っているとは思ってもいない我々なのである。
 瀬上がりして、直ぐには仕掛けをセットし撒き餌を準備、待望の第一投、潮は下げ潮が動いていて、今にもクロが飛びついてきそうな感じだ。
 私の3投目、竿引きのアタリが来た。
 小気味よい引きで姿を見せたのは、足の裏程度のクロ。
 その日の最初の獲物は、余程小型でない限り必ず持って帰ることにしているので、ドンゴロスに入れる。
 坂田さんにも同型のクロがあたっている。
 
 4投目、5投目とクロの型も30pを越してきた。「型が良くなってきた」
 
 そう思って仕掛けを投入する手に力を込めた。撒き餌に何か小魚が群れているのが見える。
 そうです。クロ釣りの大敵、アジ子の大群に囲まれていた。
 そう言えば、さっき久家君達が瀬代わりしていくのが見えていた。
 近くも遠くもアジ子だらけで、それも20p近くありそうなアジ子なのである。
 「夕間詰めにはクロが現れる…」
 しかし、現れたのはクロではなくウマヅラハゲだった。
 初日はこれでジ・エンド。嘆きの中で納竿とした。
 明日に期待しよう…でも、雨が強くなってきているな。