都井岬ジベのクロ釣り
2005年の釣り納めをしようと、都井のジベ瀬に上礁した。
徳満さん親子が計画していた釣りに同行させてもらってのクロ釣りだが負けずに大盛りを釣るぞ…てのが本心かな。
ジベというポイントは夜釣りのシブ鯛釣りが有名なポイントで、周りは海底が丸見えなほどに浅くて、本当にここでクロが釣れるの…と言いたくなるようなポイントだ。
しかし、ここが隠れた大物クロのポイントと言っていい。
その日の潮によっては、くろは釣れず外道に終始する事もあるのだが、へ鯛などの大物が飛びついてくる。
徳満さん親子は東側に、私は西側に釣り座をかまえて釣りを開始した。
潮はジベと平行に上り潮が入っていて、舟着けの徳満さん親子には有利な潮になっている。
私は、目前の沈み瀬周りを中心に攻める事にしよう。
アタリは直ぐに来た。けんしろう君が足の裏程度のクロを釣り上げた後、私に竿引きでアタリが来たが、直ぐに沈みに入られてハリスを切られてしまった。
その直後にもアタリが来たが、今度は針ハズレと連続でばらしてしまった。
徳満さんも大物にはリスを切られたようだ。
今日のジベは、クロの他に何か大物が寄ってきているようだ。
撒き餌に群がっているボラが、突然サッと逃げるように左右に散っていく事がある。
「ボラが逃げるような大物は何だろう」
と考えながらウキを見ていたら、バチバチと道糸が走りだした。
ハリスを2号の新品に変えたばかりなので思い切り竿を立てて相手の走りを止めに掛かるが、なかなか止まらない。
どうにか走りが止まったので、そこからやり取りの開始だ。
最初の沈みを交わし、次の沈みを又交わして海面に見えた姿を見て、全身の力が抜けた。
でっかい黄ブダイだった。
それを釣り上げた後、ザラザラになったハリスを取り替え、同じポイントをもう一度攻めてみた。
直ぐにアタリが来て、足の裏程度のクロが上がってきた。
おっ、クロが寄ってきたかと思いながら、仕掛けを振り込むとまたしても直ぐにアタリが来て、今度はジベの裏に向かって走り始めた。
海中で光った色からして、クロではない。
案の定、海面に浮いてきたのは「へ鯛」だった。がっくり…
その後、足の裏程度のクロを1枚追加したところで、徳満さん親子と釣り座を交代する事にした。
潮が西に向かって下っているので、今まで私がいたところが良いポイントになるかも知れない。
釣り座を変わって直ぐに、けんしろう君にアタリが来た。
沖の沈み瀬周りを攻めていた彼のウキが気持ちよく消えていき、小気味よい引きを見せて海面に姿を見せたのは、キロを超すような立派な地グロだった。
お父さんも頑張って獲物がヒットしたが、相手の走りが強烈で一度も止まらないままハリスが切れてしまった。
2005年の釣り納めに、見事なクロを釣り上げたけんしろう君はもしかしたら将来はお父さんよりも大物のクロを釣り上げて、もっと楽しい釣りに入っていくかも知れない。
楽しみだ。