クロの季節、出足好調
11月3日、昨年から連続して上礁している都井荒崎のトウセンベイに、釣友の山村さんと一緒に上がった。
狙いは、この時期から当たり始める旬のシマアジ。
今年も既に、このトセンベイで釣り上げているので期待を持って上礁した。
しかし、私が最初に準備したのはミズイカの仕掛け。
今年はミズイカが沢山寄っていて、撒き餌に群がる小魚めがけて突進を繰り返している。型の良いイカが多いのだ。
でも、想いとは裏腹に餌木には見向きもしない。
イカは直ぐに諦めて、本来の釣りにもどる事にする。
今日は朝から少しウネリがあって、足下を何度も波が洗っている。
前日の釣り客がそのままにしていった撒き餌を、波打ち際になるところは洗い流しているが、釣り人自体の責任として掃除して欲しい物だ。
山村さんと30分ほど掃除してから釣り開始。
潮は東に向かって上りがゆっくりと動いている。
「今日は釣れそうな気がする」そう思いながら、撒き餌をする手にも力が入る。
「撒き餌に魚が浮き上がっている」そう言う山村さんの声に、撒き餌が入った方向に目をやるとクロらしい魚が浮いているのが見える。
「浮きグロかな…撒き餌に浮き上がってきているのは多分クロだと思うけど…」
その時、私のウキが静かに海中に入っていった。
上がってきたのは木っ端グロ。
今日は木っ端の大群に囲まれたかな。
こんな不安を持って、仕掛けを再度同じポイントに振り込んだ。
山村さんの方に一瞬目を向けたとき、ググッと竿引きでアタリが来た。
足下で何度も突っ込みを見せる。クロに間違いない。
上がってきたのは800グラム程度の地グロ。でも、今日の一番の獲物だから嬉しい。
山村さんにも、同様の地グロが来た。
その後、直ぐに山村さんに大当たりが来たが途中で針がはずれてしまった。
「シマアジかな…でも、今の突っ込みは強かったな」
何とかして姿を見たかったが、この頃になると撒き餌には30pオーバーのクロが群れで寄っていたので、直ぐに仕掛けを振り込んだ。
私と山村さんのウキが並んで潮の流れに乗っている。
私のキザクラ全層環付きミドルの00が獲物のアタリを私に伝えるようにゆっくりと入っていく。
餌取りかなと思い、リールのベールを戻した瞬間そいつは走った。
あまりの急激な走りに、竿が伸されそうになったがリールをフリーにして対応した。足下の瀬際で何度も何度も突っ込んで逃れようとしているが、此処の地形は全て頭に入っている。
走りを交わして海面に浮かんだクロは、見た目50p前後はある地グロだった。
シーズン始めとしては、好調な出足に思わず山村さんとにっこり。
帰ってはかってみたら47.4p、2sだった。
納竿間際に山村さんが良型の地グロを1枚追加して楽しい1日を終了した。