シマアジの好釣を堪能した森下さん夫婦
トウセンベの良形イサキ

荒崎トウセンベの一日

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 今年の台風の日本上陸件数は、異常とも言えるくらい多すぎる。
 その影響をまともに食らった私の場合は、ずーっと楽しみにしていた台湾でのアジア選手権参加できなくなってしまった。
 台風23号が東シナ海で向きを90度変えて、宮崎をかすめて日本に上陸してしまったためである。

 10月24日その憂さを晴らす場所を求めて、ホームグラウンドの都井荒崎に足を運んだ。
 「おはようございます。今日はどこか上がる場所ある?トウセンベでも良いよ。」と言うことで先客の森下さん夫婦に混じって上がることになった。
 
 瀬に上がって直ぐに森下さん夫婦にトウセンベの説明をし、彼らは東の角に私は西側の高場の角にと釣り座を決定した。
 撒き餌を作り、キザクラの全層環付きミドルの0号を使った仕掛けをセットしやや沖を流れる下りの潮目をめがけて第一投。
 ゆっくりと潮に乗ったウキが南に向けて流れていく。
 その様子をボーッと眺めていたら、いきなりウキが視界から消えた。
 同時に竿に獲物がかかった重量感が伝わってきた。
 「こりゃ今日は幸先良いぞ。」
 重々しい走りを見せるこの感じはイサキに違いないと慎重に道糸を巻き取っていく。
 海面に浮いたのは800グラムはありそうな良型のイサキだった。
 
 無事にタモに入れ次を狙って同じ潮に乗せて仕掛けを投入する。
 間をおかずしてアタリが来た。
 釣り座が高いので駆け下りるようにして波打ち際まで降りていき無事タモ入れに成功。先ほどのイサキよりも一回り大きい感じがする。
 2匹釣り上げたところで森下さん夫婦の方に目をやると、旦那さんの手にする竿が大きくしなっている。何だろうと見ていると良型のシマアジが上がってきた。シマアジだ…と思ってみていると2匹、3匹と続けて竿が曲がっている。
 横で奥さんがにこにこ笑顔で応援している様子は、羨ましささえ感じる。

 私も彼らに負けるわけには行かないと、気合いを入れ直して釣り座にもどる。アタリは直ぐに来た。今度もイサキでs近くあり添えな感じだ。
 同じトウセンベなのに森下さん達はシマアジで、私はイサキ。
 タナが違うからなのだろうか…。
 9時過ぎる頃から東風が強くなってきたが、釣りに影響が出るほどではないので真西を向いて仕掛けを投入する。
 この時、この日最大の大物が私にヒットした。
 何度もやり取りを繰り返し、ウキが見えたところで最後の抵抗をこらえきれずに2号はリスが飛んだ。
 悔しさを堪えて同じポイントに仕掛けを振り込むと、またしてもアタリがありイサキが上がってきた。
 森下さん夫婦も順調にシマアジを釣り上げていてスカリが重そうだ。
 昼過ぎに森下さん夫婦が帰る頃には20枚近くのシマアジがスカリの中で跳ねていた。
 私も夫婦でこれたらいいだろうなと羨ましく思いながら彼らを見送った。

荒崎で知り合った森下さん夫婦

良型のイサキを手にして思わずにっこり