油津沖オバチで苦戦

 今度の日曜日、何処かに行きませんか。で決定した場所は油津のオバチのクロ釣りだった
 油津は本当に久しぶりなので、釣況が分からないところがあり少し不安だったが「坊主覚悟で行きましょう」で釣行となった。
 
 午前5時の出港に合わせて、油津港の渡船、黒潮丸の船着け場へと向かった。1番船の釣り客達の車が数台止まっていた。
 今日の同行者は山村さんという先輩で、油津の磯は私より詳しい釣り人だ。
 本来は、底物釣り師なのだが、今日は上物の練習をする事になっている。
 5時の2番線には私たちの他に2名の常連さんがいて、彼らはピローの北に上がり、私たちは予定していたコタツはタッチの差で他の船に取られてしまった。それでオバチに上がることにした。

 瀬上がりして仕掛けの準備をしていると、段々と東の空が明るくなってきた。
 私の中には、「油津は朝間詰めを逃がしたらボーズを食らうかもしれない」と思っていたので夜明けと共に第一投。
 舟付けの北側に釣り座を構えた。
 山村さんは舟付けで朝の内は、上物と石鯛狙いの両刀遣いの構えだ。
 この日の最初のクロは山村さんに来た。
 石鯛竿に手を掛けた瞬間にウキがすーっと入っていって、足の裏越えのクロが上がってきた。
 「うわ、こんめー」
 と言うのが山村さんの第一声。
 北に流れる上り潮に乗せていた私のウキに反応が出たのは、山村さんが一匹目を掛けてから30分後くらいだった。
 これも、足の裏クラスのクロで今一納得できない。
 
 足下の沈み瀬周りには大型のイスズミになじって、クロの姿も見えている。
 足下から撒き餌を打って、何とか浮かせようと思うが、なかなか手強い相手のようで一気には浮いてこない。
 「今日は苦戦するな…」
 などと考えていたら、突然竿引きのアタリが来た。
 チョットビックリしたが、上がってきたのは25センチくらいのイサキだった。
 もう少し大きければ、何も言うことはないのだが…。
 この頃には、足下に見えるクロの数も段々と増えてきたが、撒き餌を拾っているだけで、針の付いた餌には見向きもしない。
 山村さんも、釣り座を変えたりして頑張っているがなかなかクロのアタリをとらえることが出来ずに苦戦している
 
 昼を過ぎた頃にはキタマクラが針を盛んに取るようになった。
 今日は小型のクロ2枚、小型のイサキ1枚で終わりたくない、と頑張って竿を振るが潮行きも余り良くないようで、周りの磯でもアタリが出ていないように見える。
 山村さんとも苦戦に勝てず納竿とした。

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