2003
キザクラカップ決勝戦
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 10月11日〜12日の両日、五島列島若松を舞台として2003、キザクラカップ決勝大会が開催された。

 韓国からも4名の選手が参加する中、1回戦で韓国選手3人が試合するというなんとも、もどかしい組合せとなった。
 1回戦の組合せが決定し、籤の早い順に瀬上がり開始となった。北東の強風が吹き付ける中、全員やる気をみなぎらせているのが伝わってくる。
 1回戦から、厳しい戦いとなったが一瞬のチャンスを逃すことなく闘った選手が、それぞれ勝ち進んでいった。

 2回戦になると、これまでの経験を遺憾なく発揮できた選手が順当に勝ち上がったと言っても良い。
 その中で、今回は大分勢のテクニックが1枚上をいっていたような気がする。

 決勝戦に勝ち進んだ3名は全員、大分の腕に覚えのある釣り師ばかり。
 山本さん、後藤さん、浜田さん誰が優勝してもおかしくない中で、前回2位だった浜田さんの頑張りが期待される。
 
 いよいよ決勝の戦いが始まった。
 第1ラウンドは、3選手とも大群で沸き上がったアジ子に悩まされて、思うように釣りが出来ない。
 第2ラウンドに入っても、アジ子に苦しむ3選手だったが、浜田選手が規定の25pオーバーのクロを釣り上げた。
 一旦は、役員の中では余りのアジ子の多さに、場所を他に移そうかという意見まで出ていたが、第2ラウンド終了間際で浜田選手が一歩リードした。
 
 最終の第3ラウンドに入ると、3選手とも一層の気合いが入っているのが伝わってくるが、後藤選手が気合いが空回りしているようで、本来の調子ではなさそうだ。
 その時、山本選手の竿がクロのアタリを捕らえた。
 30pはありそうなクロが海面に浮かび、無事タモに治まった瞬間はホッとした表情が見て取れた。
 それに呼応するように、浜田選手もクロを掛けた。これも規定以上のサイズだ。
 浜田選手のリードかと思われたとき、再び山本選手がクロを掛けた。
 いよいよ白熱してきた決勝戦だったが勝利を手にしたのは山本選手だった。
 「山本選手は手強い」と浜田選手が言っていたように、最後の最後で逆転した実力はお見事と言うほか無い。
 その差30グラムと僅差だっただけに、見ている方としては手に汗する思いだった。
 山本選手、おめでとう。